Compliance 派遣法改正の変遷

派遣法は1986年の成立以来、下記の改正が行われています。

1985年 7月 派遣法成立

1986年

7月 派遣法施行

  • 常用雇用労働者の代替防止の視点から、派遣の対象は高度な専門性を要する13業務に絞りスタートし、同年に適用対象業務3業務(機械設計・放送機器等操作・放送番組等の制作)が追加され、16業務となる
1996年

12月 改正政令施行

  • 派遣適用対象業務が26業務に拡大
1999年

12月 改正派遣法施行

  • 派遣適用除外業務(港湾運送・建築・警備・医療及び製造業)以外の業務は派遣の対象とする原則自由化、ポジティブリストからネガティブリストへ
  • 26業務以外に新たに認められた自由化業務(営業・販売等)は一時的な役務の提供として、派遣期間を最長1年間に制限
2004年

3月 改正政令施行

  • 派遣期間制限の見直しが行われ、専門26業務の派遣期間の制限は廃止され、26業務以外は最長3年に延長
  • 禁止業務であった製造業において、1年間の期間制限付きで派遣業務として解禁
    (2007年3月より製造業派遣の期間制限は最長3年となる)
  • 療養施設やリハビリ施設、老人ホーム等の社会福祉施設等の医療関連の業務が解禁
2012年

10月 改正派遣法施行

  • 雇用期間が30日以内の日雇い派遣の原則禁止、グループ企業内派遣の規制やマージン率等の情報公開を義務付けるなど派遣労働者の保護と事業規制を強化
2015年

9月 改正派遣法施行

  • すべての労働者派遣事業を許可制とし、新たな許可基準を設ける
  • 専門26業務による区分を廃止し、すべての業務において期間制限が最長3年
    (無期雇用派遣労働者は期間制限の対象外)
  • 派遣労働者の雇用継続についての措置、待遇とキャリアアップの推進について義務化
2020年

4月 改正派遣法施行

  • 派遣先に雇用される通常の労働者と派遣労働者との間の待遇差を解消することで「派遣労働者の同一労働同一賃金」を確保する目的での改正
  • 派遣元事業主は、「派遣先均等・均衡方式」または「労使協定方式」のいずれかにより 派遣労働者の待遇を確保することを義務化
  • 派遣労働者が待遇差を感じることがないよう待遇に関する派遣元事業主の説明義務を強化(雇入れ時、派遣時、派遣労働者から求めがあった場合)
  • 派遣労働者に関するトラブルの早期解決のため「行政による裁判外紛争解決手続き (行政ADR)」を整備